東芝の洗濯機にもマイクロバブル

東芝から発売された洗濯機にマイクロバブルが採用されました。
マイクロバブルと言っても現在の正式名称で言い表すとウルトラファインバブルという言い方になります。

今日は以下の2つのことについて解説します。
(1)なぜ洗濯機にウルトラファインバブルが採用されたことが注目されているのか?
(2)ウルトラファインバブルという言葉の定義について

(1)なぜ洗濯機にウルトラファインバブルが採用されたことが注目されているのか?
そもそも泡の力をご存知で無い方も多いかも知れません。知らなくても簡単に説明しますと、その原理に納得されることと思います。
ちなみに「泡」はもちろん水(液体)の中で初めてそのものを表します。ひとまずは馴染みのあるところで液体を「水」として考えてみましょう。
水の中に泡がありました・・・その泡はやがて浮力によって水面へと進んでいきます。その様子を誰しもが子供のころからよく見たでしょう。

では、その水の中の「大きい泡」と「小さい泡」では、どちらが水面に向かって浮かんでいくスピードが早いでしょうか?
もう皆さんの声が聞こえてきそうですが、答えは大きい泡のほうが早く水面にたどり着く=浮力が強い、ということになります。

今回はマイクロバブル、ウルトラファインバブルというように小さな泡が主題になっています。
ではまた想像してみましょう、とてつもなく小さな泡だったら浮力はいかがですか?
大きい泡に比べて浮力は小さく、水面にたどり着くまでとても時間のかかる泡となってしまいます。ということは、このマイクロバブル、ウルトラファインバブルと言われるとてつもなく小さい泡は、長く水中に留まりつつも、長い時間をかけて水面へと向かう浮力を宿しているわけです。
このようにして、浮き上がろうとするものの、とてつもなく小さいため、水中に留まる時間が長くなるわけです。

そしてこの泡は単純な空気です。
この単純な空気は水中で泡になったときにはマイナスイオンを発生します。これが2つめのキモです。

「汚れ」というものはいわゆる付着物となりますのでプラスイオンを発生しています。
何かの物質にプラスイオンの汚れが付着しており、それが大量のマイナスイオンとなる泡の水中に沈められたときにどのような作用を起こすかは、もうここまで読んだ人はピンときていることでしょう。

そう、プラスイオンを発する汚れに、マイナスイオンを発する泡が引き寄せられて付着していくわけです。
そして付着した結果、泡は浮力とともに水面へと向かう力が働きます。やがて、汚れは泡によって剥がされ水面へと向かっていくことになるのです。
これがマイクロバブル、ウルトラファインバブルが引き起こす洗浄力の源なのです。

この洗浄力を家庭家電の洗濯機に活かしたのが東芝から発売されたZABOONなわけです。

マイクロバブル、ウルトラファインバブルの洗浄力はあらゆる業界から注目を浴びており、今後様々な業界で応用されていくことでしょう。

だって、ただの空気の泡がとてつもない洗浄力を発揮するわけです。
洗剤なんて一滴も使ってないわけですから、地球にも環境にも優しいわけです。

(2)ウルトラファインバブルという言葉の定義について
一般社団法人 ファインバブル産業会をご存知ですか?略してFBIAです。
設立は平成24年7月23日。当時から泡の力はさまざまな研究から立証されており、その洗浄力は認められ、さまざまな業界から注目を集めていました。

しかし、注目を集めるというものは、そこへ人が集まることを意味し、その影響力に便乗する人達も出てきます。たとえば芸能人であれば、少し売れてくるとモノマネをする人達が出て来るのと同じです。

しかし、技術というものはお笑いなどの感情の世界とは異なり、均一的な結果を生み出す再現性が技術の世界には重要となります。お金を出して買ったものがAさんが得る結果とBさんが得る結果が異なると技術とは言えませんよね(汗)

ですから、洗浄力といった一つを挙げてみても、同じ結果を得られるだけの定義(根拠)が整っていなければAをさんにもBとさんにも同じ結果を出すことはできません。

そのために、技術の水準を高い位置で定義するために評価団体が設立され、その定義を行うのが一般社団法人 ファインバブル産業会になります。

いまや、泡の力を模倣した類似品も世の中に出回りはじめたので注意が必要です。